お遍路 18
翌朝です。
海の上に雲があり、雲の上から登る朝日です。
今日も良い天気のようです。
7:30頃です。出発します。
岩が見えてきました。
鹿岡鼻(かぶかばな)の夫婦岩です。
ちょうど岩の間から、太陽が見えました。急ぎます。
通行止めになっています。
昨日、休憩所でお会いしたお遍路さんと出会います。以前は通れたようですが、落石があったようです。お遍路さんは先に進まれます。
どうしようかと思ったのですが、昨日は釣日和だったのか、どうやって登ったんだろうと思う大きな岩の上で、ライフジャケットを着て釣りを楽しむ人を何人も見た後だったので、たいして迷うことなく自己責任で見ていくことにします。
注連縄が張られています。
通路があり、通って行きます。海が良く見えます。
『南路志に云う、往古より大晦日の晩 夫婦岩の間鵜の碆に「竜燈」がともると この神火を地元では「かじょうさま」と云い立岩の峰々を超えて大滝の上に舞い上がり 四方山麓の家々に請じいれられて大年を迎える浄化となったと云う』
蜂の巣構造と風紋があります。
タフォニと呼ばれる風化現象で特に塩類風化で塩の結晶が形成されることにより壊れやすくなるそうです。
良いタイミングに来られたと思います。
オーブが現れました。カメラのレンズの関係かもしれませんが、なんだかきれいです。
反対側からの景色です。
一周して、もとの通りに戻ります。
進行方向です。
歩いていきます。しばらく前?に読んだ本に影響されて、なんだかうれしい気分で心がふわふわと飛んで行ってしまったような感じで歩きます。
海岸沿いです。
神社があり、今日の旅の安全をお祈りしました。
海の神様でしょうか。
太陽の方向の写真を撮ると写るようです。
海の方向を向いています。
田んぼがありました。
巨石あり、その向こうに神社があります。ところどころ、大きな岩が残っていて、不思議な感じです。
学校の側でジョウビタキの雌を見かけました。
成人式に向かうらしい振り袖姿の娘さんと家族とすれ違います。
港を通り過ぎて行きます。
この日も大勢の釣り人を見かけました。
長い長い道のりです。
またおもしろい形をした岩が道路沿いに残っていました。
神社があります。
魚市場があるようでした。
セリは終わっていると思いますが、なんだかざわめいているようでした。
高知県海洋深層水研究所がありました。この辺りの海から深層水が取水されているようです。
北明神とあります。
何か浮きのようなものが沢山置かれています。お遍路さんと再び途中で出会いました。
厄除薬師寺の新年の縁日のようでした。寄り道して一緒にお参りをします。お遍路さんは、もう何回も巡拝されていて、いろいろ情報を教えていただいたのですが、このような縁日は初めてだと言われていました。お接待で暖かい飲み物を頂きました。昔ながらのお菓子などを買いました。
猪が飼われていました。
休憩所です。
シオギク。この辺りで咲いているのを良く見かけました。
ディープシーワールドに到着です。外に足湯があり、靴を脱いで入らせてもらいます。
お遍路さんとはここまでご一緒させていただきました。長い道のりだったのが随分短くなったと思います。こちらで昼食をとりました。
私の方はこれから室戸世界ジオパークへ向かいます。
室戸青年大師像が見えてきました。
国道をはずれて岩の間にある遊歩道を歩いていきます。
地球の自然の造形の不思議な形が続きます。
沢山の人が遊びに来ていました。
室戸岬です。
弘法大師 行水の池です。
ポットホール。きれいな円形に削られていました。
ビシャゴ岩 「乱礁遊歩道にあるビシャゴ岩は、マグマが海底噴出してできた大礁とは対照的に、マグマが貫入した後、これらが地下深部で固化することによって生成した斑れい岩(深成岩の一種)であり、今から約1,800万年前と生成したと考えられています。 高知コア研究所」
整備された道を歩いていきます。
タフォニの説明など、このような表示があります。
ふしぎな形のとても大きな岩の間を通って行きます。
ホルンフェルス。『いわば「岩のやけど」の痕である。1000度を超えるドロドロに溶けたマグマ(のちに班レイ岩となる)が泥岩や地層に入り込むと、砂岩や泥岩は熱せられ、性質が変化し硬くなる。このように高温のマグマに焼かれて性質が変わった岩石は変成岩の一種で「ホフェルス」と呼ばれる。一部に、マグマの熱によりホルンフェルスが解けた痕跡も見られる。』
エボシ岩です。
御厨人窟へ。青年時代の弘法大師が居住した場所で、この洞窟から見える景色の、空海と名前をつけたそうです。
目が慣れてくると中はそれほど暗く感じませんでした。悟りを開いた場所です。
ヤッコカンザシの巣の化石です。
最も新しい大地です。
亜熱帯植物のしげる道へ。
あこうの木です。
岩を登って小さな神社を目指します。
上からの景色です。
お参りします。
近づいて岩を観察します。
空海の七不思議のひとつ 目洗いの池です。
海まで行けそうです。
奇岩の間の通り道のようです。
メジロです。あちこちで見かけました。
灌頂ヶ浜です。
中岡慎太郎の像の方へ向かいます。近くの展望台に登り(恋人の聖地とありました)今まで歩いて来た場所を眺めます。遍路道に戻ろうとしてわからなかったので、近くの案内所で尋ねます。
最御崎寺 奥ノ院です。
時々、大きなタンポポの種のようなものが飛んでいたので気になっていたのですが、それが石の上にのっていました。ジオパークのガイドさんらしい人がいらっしゃたので何の種か教えてもらいました。キジョランといい、長距離飛行する蝶、アサギマダラの幼虫の食草だそうです。
くわずいもの植わる細い道を登って行きます。
名前はわかりませんが、カラフルな虫がいました。
空海の七不思議のひとつ ねじれ岩です。
24番 最御崎寺に到着しました。大師堂です。
一休みします。東寺と呼ばれています。
本堂です。初祭りの準備がされているようでした。
虚空蔵菩薩が本尊です。
多宝塔です。
七不思議のひとつ 鐘石です。音が冥土まで届くそうです。上に置かれている石で叩いてみます。
見たいと思っていた奴草がありました。見られてうれしいです。これから育つのかとおもったら、終わりかけの状態で、本来はもっと白いようです。11月ぐらいに開花するそうで、しょうがぐらいの大きさの植物を想像していたのですが、実際はとても小さくて地面をじっくり眺めていると見つかり数センチくらいの丈でした。
山門です。ここから少し下って室戸岬灯台へ向かいます。
修理中でした。レンズの大きさは直径2m60㎝ 日本最大級だそうです。
景色が視界に収まり切りません。
明治32年以来立つ灯台だそうです。
ぐるっと写真をずらして撮りました。
標高151mの山頂から、降りていきます。すごいヘアピンカーブの道です。
なぜだか、途中斜め掛けしていたカバンの紐がとれて、工夫しながら降りていきます。
つかの間、太陽が現れました。
下までたどり着きました。南国のシルエットに冬の風が吹いています。
「野中兼山先生開鑿之室戸港」 と 土佐日記の 「紀貫之朝臣泊船之處」の石碑がありました。 室津港は江戸時代に整備されたようです。(室戸岬港 昔の津呂港 現在の室戸港の東のようです)
紀貫之が土佐国に赴任していたのは930年から934年の間で、土佐日記は承平5年 935年頃の成立のようです。
935年旧暦1月12日ごろ10日ほど舟泊したようです。
港の様子です。
25番 津照寺に向かいます。梅香の井戸(まいごの井戸)がありました。
室津港 こちらも紀貫之と縁のあった場所のようです。(現在の室戸港 昔の室津港 先ほどの石碑より2キロほど離れているそうです。)
もうすぐ津照寺です。今日はあと少しで5時になるので明日お参りします。近くに宿があるので少し探してたどり着きました。
宿は昭和の残る遍路宿でした。テレビをつけていると、女優 淡路恵子さんの訃報のニュースがありました。大変なこともあったけれど、自分の人生を生き切った人のように思えて、映像を見ていて声が深く響くと思いました。
たくさんのお遍路さんが泊まって来たのだろろうと思われた部屋で持っていたソーイングセットで紐をしっかりと縫い付けてカバンを直します。
夕食のイカのお刺身がおいしかったです。
シーズンオフの為か、女性宿泊者はもしかしたらいなかったのかもしれない広いお風呂を使わせていただきました。