お遍路 2015/11/9 四万十 真念庵
翌日の朝はどんよりとした空模様です。
道路沿いの遍路道は川沿いの上流の方へ進みます。
四万十川にかかる橋は何本かあり、迷いそうになりました。
思った以上に遡り、橋を渡り、折り返します。
遍路道の渡川大橋に着きました。
四国最長の川です。本流に大規模なダムが建設されてないので最後の清流と呼ばれているそうです。
川の土手を降りて支流沿いの遊歩道を進みます。
東屋がありお遍路さんらしき人も見かけます。
この辺りでは見はらしもよく、ひたすら海の近くまで川沿いに歩いていきます。
鴨が泳いでいました。
四万十川に降りられる階段があります。お遍路休憩所があったので休憩します。
広い川沿いの道を歩いていたとき、すれ違った女性の方に、随分と安全には気を付けてねと心配していただきました。
いままでのところ身に危険を感じるようなことはなかったのですが、気を引き締めます。
どうやら靴擦れが出来てきたようです。
曇り空ですが束の間雲ごしに太陽の輪郭が現れます。
大分河口まで来ました。中洲があり植物が繁っています。
川の上に昔ながらの造形のような建物があります。
道を折れて川沿いの道から方向転換です。
休憩所が見えてきたと思ったら、野鳥の資料館のような場所でした。
しばらくすると逆うちのお遍路さんとお会いしました。近くにお遍路さんの情報交換の場所になっている店を教えていただいたのですがお休みのようでした。数珠玉の草が生えています。小さい頃近所にも生えていた場所があったので懐かしいです。
大文字の山が見えてきました。
大文字山の送り火の案内板があります。町おこしか何かのイベントかと思ったら、そうではありませんでした。
500年ぐらい前に京都の戦乱 応仁の乱を避けて前関白が中村に下向し、その後先祖の精霊を送りみやびやかな京都に対する思慕の念から始めたと書かれていました。
途中、宿のチラシをもらうのですが、場所はどこら辺だろうと考えます。いくつか行き方があるようで、足摺岬辺りの遍路道は歩き遍路用の地図をみてもよくわかりません。頭を捻りつつ別の地図も眺めながら、どの辺りか見当を着けます。
山沿いの道になります。橋を渡るとき下を覗くと随分と深いようでした。
トンネルを通る前にお寺がありお参りをしました。
今大師堂です。弘法大師、不動尊、玉環喜伝坊が祀られています。玉環喜伝坊を今大師と称した由来が書かれています。
長い長いトンネルです。口をタオルで覆って通りました。
足に豆ノンストップの1.6キロ伊豆田トンネル抜けて南国
ひたすら歩き続け、ようやく通り抜けました。灯りもあり歩道があります。
トンネルを抜けると心なしか気温が高くなっているように感じ、違う場所に来たようです。
ここからすこし行くと真念庵です。
八十八ヶ所の37番岩本寺と38番金剛福寺との間が離れているので、中間あたりのお遍路さんの立ち寄る場所となったようです。
階段を登り山の中の道を進みます。
ブログなどの写真で眺めて想像していたのとはイメージが違う場所でした。
車道を回っていく道もあります。
なかなか着かないように感じたので 遠いのかと思っていたら、間もなく見えてきました。
お参りをします。
道に沿ってお地蔵さんがあり、階段をおり、民家のなかを抜けて印を頂きます。
テレビでお遍路さんの番組があり、訪れる人が多くなったそうです。
帰りは登ってきたところの近くにあるバス停まで、車道沿いに戻りました。
今回はここまでで、これからバスで中村まで戻ります。
バスを待つあいだ、あるきのお遍路さんを何人か見かけました。
四万十川沿いに着きました。
バスから歩きの時は見えなかった川の景色が見えます。
鉄道に乗り、時々歩き遍路沿いに通った所を早送りで巻き戻すように眺めながら椅子に座っています。
昨日、有井川駅におりたときに見えたピンク色の地面の場所はらっきょの花畑だったのかもしれません。
入野松原のパンフレットに開花時期とピンク色の花畑が載っていました。
鹿島が見えてきました。
今回、持って行っていた文庫本は『もう一つの日本史 闇の修験道 異端の古代史⑤』です。
線路の砂利で文字が書かれていました。
鉄道沿いにアンパンマンの仲間たちのようなキャラクターのラーメンの広告があります。
仁淀川です。神社仏閣に対してアニミズムのような感覚なのか、普段神社があっても祀られている神様について特に意識はしないです。ですが今回、入野松原で賀茂神社があり、この本に「雄略天皇の時代と葛城の賀茂氏の祀る一言主神」について書かれた箇所があり、土佐の賀茂神社の記録も紹介されていてそのためこの場所にあるのかと思いました。
本は、最近『陰陽師』の漫画を読み返していたので、安倍晴明とその時代と重なり、背景、登場人物についてよくわからないままに読んでいた部分で見えてきたことがありました。
地図を眺めたりしているうちに、段々と混んできて、高知駅に到着です。
帰路につきました。